エンタメ、心の処方箋(第13回)

シン・ゴジラ、未だに上映後に拍手、の意味

昨年は、マッドマックスの復活に世界が熱狂しました。

アカデミー賞最多受賞、マニアックな月刊誌「映画秘宝」で見事年間最優秀作品などなど。

特筆すべきは、この熱狂、すべての世代にウケたわけではなく、世界中のおっさん限定で起きたこと。

その世代の日本人を中心に激しく熱狂させているのが、今回の国産映画であるシン・ゴジラ。

未だに上映後に拍手がある現象。

では、ナゼか。
既に論評されてますが、東日本大震災以後の小説、歌、ドラマ、あらゆるジャンルを通して、初めて説得力のある希望を示したこと。

そのために、今作は徹底して臨場感、ドキュメンタリータッチでぐいぐい来ます。
このリアルさが、絵空事ではない、確かな希望を感じさせてくれます。

庵野監督がんばりました。
エヴァンゲリオン劇場版4部作の3作目完成後、燃え尽き症候群か、メンタルを病んで引きこもった監督にこの企画を持って行った東宝の方もスゴいですが、その期待にここまで応えてくれるとは。
しかもそれが興行的な大成功をもって成し遂げられたことにしみじみうれしくなる今日この頃です。

あえてネタバレ等、作品の内容には触れませんが、それは予備知識なしでこの作品に触れるのがベストだからです。
是非、劇場で「体験」されることをお勧めします。

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