今後10年のがんリスク判定

 国立がん研究センターは、ウェブサイト上で生活習慣などに関する質問への答えを入力すると、今後10年にがんにかかるリスクを算出して表示するプログラム「5つの健康習慣によるがんリスクチェック 」を公開した。

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 対象は45~74歳の男女。生活習慣や体の状態のうち、がんと関係が深いことが分かっている(1)喫煙(2)飲酒(3)食事の塩分(4)肥満度(体格指数=BMI)(5)運動習慣―に関する質問に、年齢と性別を加えた計10の質問に対する答えを選択肢から選んだり、数値を入力したりすると、判定結果がパーセントで示される。
 自分の判定結果を、望ましい健康習慣をすべて実行した場合や全く実行しなかった場合のリスクと比較できるほか、生活習慣を改善するとリスクがどの程度減るかも算出してくれる。こうしたチェックの過程で各自の生活習慣を振り返ってもらい、がん予防への動機づけにするのが狙い。
 同センターは、過去約20年にわたって国内の約10万人を追跡し、さまざまな生活習慣と実際のがん発病との関連を調べる研究を続けている。リスクチェックの判定はこの研究のほか、がんと日本人に関するさまざまな研究結果に基づいている。
 例えばたばこについては、20年以上禁煙するとがんのリスクが非喫煙者と同等に低下するなどの研究を反映。食事の習慣については、特に塩分が高いタラコ、スジコなどの塩蔵品を食べる頻度を週1回未満にするのが望ましいとの結果を盛り込んでいる。

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