エンタメ、心の処方箋(第2回)

「スターウォーズ新シリーズを楽しむ」


さあ、栄えある(笑)第2回のコラムは何にしましょうか。
何か将来のイベントを楽しみに心待ちする、なんていかがですかね。
そこで、スターウォーズ。いかがでしょ。

私は中学生の時にスターウォーズを、映画館で、梅田のOS劇場で観ました。公開初日に。1978年夏のことです。

今で言う「エピソード4 新たなる希望」ですね。
衝撃の大ヒットを記録したアメリカ公開から、約一年後でした。
当時、部屋の壁に雑誌ロードショーの付録だったポスターはったりしてね。一年間、待ちに待ちました。

極め付けのシーンは、ラストのエックスウィング機がデススターの溝に急旋回して突っ込んでいくシーン。
あれをシネラマ上映も可能な大スクリーンで観た時の高揚感。ホントに感激しました。

ところが、ところがその後続編二作、加えてその後日談ならぬ、前日談三部作、いずれもヒットはしましたし、悪くはなかったのですが、私の大好きなエピソード4 新たなる希望のなんとも素晴らしい世界観は、 ビミョーに引き継がれることはありませんでした。ビミョーに。

さて、そんなスターウォーズにまさかの新作が今年登場します。
2012
年にそのニュースがアナウンスされたときは、驚きました。そして戸惑いました。

ウォルト・ディズニー社が、ルーカスフィルムを買収し、スターウォーズの続編を製作すると言うのですが、それって大丈夫かと。

ご存知のとおり、続編は、ある程度のヒットが見込めるので、逆に安易に作られ、失敗する場合が結構あるのです。
今回は、それについて多くを語りませんが、
特に完結した作品の続編を新たに製作する場合、残念な結果、あるいは、世の中の厳しさを知る授業料を支払うことになります。
例えば、ジョーズなんて1作目以外は、難行苦行、修行僧の世界ですね。

一方、中には成功例もあります。特に最近は。
その代表が、2006年のミッションインポッシブル3や、2009年のスタートレックです。スタートレックなんて2013年に続編まで作られ高い評価を得ています。

これらは、一人の監督の偉業です。
J
J・エイブラムス。
1966
年生まれ。
この優秀なシリーズモノ再生請負人こそが、今回の新スターウォーズシリーズ三部作全体を総括し、エピソード7を監督するのです!
これはマジで期待できます。

その期待は既に最近裏書きされました。
去年1129日、その予告編が公開されましたのです(ネットで、スターウォーズ、予告編、で検索したら、見つかります。是非ご覧ください)。

たった88秒ですが、完璧です。
私はもう50回ぐらい観ました。
それでも飽きないですね。

なぜか。
その肝は、先ほど申し上げた初めて1976年に製作された第一作目エピソード4の世界観に尽きます。

今回の予告編は、そのエピソード4の世界観、いちばん美味しいところを今度の新作で、最新のCGで、お楽しみいただけけますよ、と言っているからです。

この安心感。

88
秒の予告編には、エピソード4の舞台タトウィーン、スピーダー・バイク、ライトセイバー、歩兵であるストームトルーパー、エックスウィング機が登場します。
そして極め付けは、ミレニアムファルコン号の躍動感ある大回転。
しかも駄目押しにタイファイターが画面をかすめます。

もうエピソード4だらけ。

このああだ、こうだ、考えるのが一番楽しい贅沢な時間です。

その場合、不安要素までも楽しいのです。
今回の新作の時代設定は、エピソード4から35年後の話なのになんでファルコン号とか見た目そのまま?
ダースベイダーや銀河帝国皇帝は、いないけど、魅力ある圧倒的な敵役は生み出せるのか?
ちょうど映画の時代設定と実年齢がぴったりあったハリソン・フォード(ハン・ソロ役)、マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー役)、キャリー・フィッシャー(レイア姫)登場は、さすがエイブラムス!ただ、物語の主人公が誰で、何より、マンネリでも突飛でもない、マニアにも受けて、興行的にもヒットする、針の穴に糸を通すような素晴らしいストーリーを創造できるのか?

今からワクワクするわけであります。

エイブラムスの卓越したプロデュース力をゆっくりたっぷり楽しませていただきましょう。

しかも、それは、スピンオフ作品を含め、2020年頃までこれからほぼ毎年、エピソード9まで続くのであります。

歴史が200年ちょっとしかないアメリカでは、もうスターウォーズは、ほとんど古典芸能です。

忠臣蔵に続編を作るような難作業をきっとエイブラムスは、やり遂げてくれるでしょう。

 

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